日本学生支援機構の奨学金制度について、その概要を知りたい。


もっともよく知られた、また利用者数の多い奨学金制度として、「日本学生支援機構」(JASSO旧 日本育英会。育英会の業務を引き継いで平成16年4月に設立された独立行政法人)の奨学金があります。

現在およそ97万人の学生に、奨学金の貸与を行っています。


独立法人 日本学生支援機構 奨学金情報
奨学金を希望する皆さんへ(ガイダンスビデオ動画)


同奨学金は、第一種(無利息)第二種(利息付)に分かれており、どちらも返還義務があります。

それぞれ学業成績と(家計の)所得要件の基準が設けられており、双方とも満たすことが必要です。

なにかと物いりな入学時において、10万円単位で50万円を上限に、入学月の基本月額に増額して貸与を受けられる「入学時特別増額貸与奨学金」も用意されています。


申込時には連帯保証人(保証人)が必要となりますが、連帯保証人が見つからない場合は、保証機関に一定の保証料を支払い連帯保証をしてもらう「機関保証制度」が用意されています。

機関保証制度について


なお奨学金の使い道は、授業料以外にも、住居費や教科書代などがあり、比較的間口が広いものとなっています。

とりわけ第二種においては、貸付条件を満たした場合にはほとんど貸付を受けることができるのも、制度利用が多い理由のひとつとなっています。

第二種の金利は年3%が上限となりますが、在学中・返還期限猶予中は無利息となります。


また利率の計算方式は、「固定方式(貸与終了時の決定利率で、返還が終わるまで固定する)」と「利率見直し方式(変換中、おおむね5年ごとに利率を見直す)」があり、申し込む際にどちらかを選択することになります。

第二種奨学金に係る利率算定方法の選択制の導入のお知らせ(日本学生支援機構)


第一種(無利息)は、かつての育英会の時代とは異なり、学力要件・所得要件に加え審査のハードルが全体的に上がり、現状ではかなり難しくなってきているようです。

その背景には、不況が続くなか奨学金希望者の大幅な増加、そして貸与終了後の返済滞納額の累積的な増加(平成19年度末の延滞額実績は645億円)があるといわれています。


奨学金の申込方法としては、来年度の入学予定者を対象として、入学前に予約する「予約採用」と、入学してから在学校の窓口に申請する「在学採用」、そして家計を支える家族の失職や病気・災害などで緊急時に奨学金を申請する「緊急(応急)採用」の3つがあります。


このうち実際に大半の人が利用するのは、入学後に校内で奨学生の募集が行われる段階で応募する「在学採用」です(ちなみに「予約採用」で不採用となった場合も、入学後に再度「在学採用」の申込ができます)。


よって「在学採用」の場合、奨学金が支給されるかどうかは「入学した後でないとわからない」ため、これが資金計画上よろしくないという場合には、他の手段(国や民間の教育ローンなど)の併用を考える必要もありそうです。


貸与の終了後に返還誓約書を提出し、卒業後6カ月経過してから口座振替による返還が始まります。

返済期間は貸与月額や総返済回数にもよりますが、全額を返済するための年数としておよそ10~20年程度はかかります。


したがって、卒業後の返済能力をある程度長いスパンで考えて、月々の返済額を設定する必要があります。

なお、病気・失業などで返還が困難になった場合には、「返還期限の猶予」の制度が設けられています。

返還期限の猶予(日本学生支援機構)


貸与は専門/専修学校・短大・大学・大学院向けがあります。

高等学校と専修学校(高等課程)に対する奨学金業務は、平成17年度から各都道府県に移管されています。

日本学生支援機構の奨学金は、高等学校、専修学校(高等課程)においては「在学採用」「緊急採用」のみとなります。


また、育英会のときはできなかった海外の大学・短大・大学院への進学・短期留学についても「第二種奨学金」を受けられるようになりました。



貸与条件等については学校(学種)によっても細かく異なるため、詳しくは以下の「3.学種ごとの説明」をご覧ください。

奨学金の貸与を希望される方へ










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