これまで述べてきた奨学金制度以外に、大学や短大・専門学校で用意している独自の奨学金があります。
とりわけ大学生・大学院生を対象に大学が自ら運営する奨学金制度は、地方自治体の奨学金が数を減らしているのと対照的に、近年その存在感を増しています。
運営主体は、大学・学校が自ら運営するもの以外に、父母会や校友会といった組織が行ったり、卒業生の寄付による基金で運営されるケースもあります。
これらの奨学金は、応募条件・審査・支給の仕方・返済や免除(減免)についてそれぞれ独自に決められるため、内容は千差万別であり、自らが志望する大学・学校の奨学金制度の詳細については、個別に調べる必要があります。
大学受験 パスナビ(旺文社) (※「学費・奨学金」内「奨学金で探す」から検索可能)
ちなみに、これら奨学金にかかわる出願は通常の入試よりはやく締め切られることが多いので、出願を考えている場合は注意が必要です。
・文部科学省ホームページ内 各大学へのリンク
国立大学
公立大学
公私立短期大学
私立大学
国公私立高等専門学校
奨学金の支給方法もさまざまですが、大きくは「一定額の奨学金を貸与(融資)ないし給付」「入学金や授業料の全部(一部)免除ないし割引」というパターンにわかれるようです。
貸与(融資)の場合は、きわめて低利ないし無利子に設定しているところも多いようです。
また、とりわけ入学試験や選考試験の成績が優秀な「奨学生」「特待生」に対しては、給付金の返還を不要としている大学・学校も珍しくありません。
ただし一度選考試験を通ってしまえばOKというわけではなく、一年ごとの再審査を行うなど、選抜された当時の能力をキープ・向上させているかを定期的にチェックされるケースが多いようです。
これら大学・学校独自の奨学金においては、少子化が進み、また大学間の学生獲得競争が激しくなるなかで、奨学金制度の充実をはかることによって優秀な学生を早めに確保していくという、それぞれの大学なりの思惑もあるようです。